まどからはじまる5つの物語

カテゴリなし 2025.10.21

Episode04「おかえりまど」

家族をやさしく迎えてくれる ちょっぴり個性的な窓

京都のお寺、源光庵には「悟りの窓」という窓がある。
円形の窓で、夏には庭園の緑、秋には紅葉、そして冬は雪景色が、丸く切りとられたフレームに絵画のように浮かび上がる。他にはない、世界でたったひとつの美しい窓。

それに比べてわが家の窓はぜんぶ四角。大きいか、中くらいの腰窓か…。わが家だけじゃなくてご近所も一緒。どの家も四角いのが並んでいて見た目は特徴のない窓ばかり。

もちろん、「悟りの窓」のような神々しい窓は望めないけど、もう少しその家の個性がわかる窓はないものかしら? 通りかかる人の目にふと留まるような――例えば、丸い窓や三角の窓。小さな四角い窓がモザイクのように並んでいたっていい。その家を象徴するような自由な形の窓……。

もしそんな窓が私の家にもあればわが家にもっと愛着がわくはず。きっとそれはわが家のシンボルになるだろう。家路を急いでいるとき、通りから目立つその窓にポッと明かりが灯っていたら……疲れていてもきっと心が癒される。なぜならそれは、家族が自分の帰りを待ってくれているサインだから―――

帰り道、家族が家で待ってくれていることが遠くからわかる。これこそが、一番のメリット。「おかえりまど」たる所以です。

「だから、『おかえりまど』は家族がいつも集まる場所にあったほうが断然いいですね。寝室や書斎なんかだと、いないことも多いからあまり意味がありません。家族の誰かしらがいて明りが灯っている、リビングかダイニングあたりが最適だと思います」

いつもと違う景色を見せてくれたり、家族をあたたかく迎えてくれたり…そんな「おかえりまど」があったらいいなと思ったら、まずは、家族みんなでわが家にぴったりな窓の形やデザインを話し合ってみるのもいいかもしれません。
わが家の個性を表す窓からは、きっと他にはない景色が見えるでしょうし、家のシンボルとして家族の絆をさらに深めてくれるはずです。

引用(一部抜粋)LIXIL SQUAREより

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